痩身・ダイエット

医療機関で行う、痩身・ダイエットのポイント

薬で食欲を抑えることができる

特に食べることが好きな方にとっては、食欲をコントロールするのが難しいと感じている方も多いでしょう。薬を服用することで、我慢しなくても自然に食欲を抑える効果が期待できます。

無理矢理我慢するとストレスが溜まって暴飲暴食につながる可能性があります。薬を服用するだけで食べ過ぎを予防できるため、体重や内臓脂肪の減少に繋げられるのです。

満腹感を得やすくなる

「サクセンダ」という薬には、胃の働きを緩やかにする作用があります。消化スピードが長くなることで、満足感が得やすくなるので、自然と食欲を抑えられます。

また、満腹感が長く続くので間食も予防できるでしょう。

体重や内臓脂肪の減少

ダイエット内服薬を正しく服用することで、体重や内臓脂肪の減少効果が期待できます。ダイエットをしてもいつもリバウンドしてしまう方や、なかなか効果が実感できない方でも、ダイエット効果が期待できるでしょう。

内服による副作用も

ダイエット内服薬は体質に合わない場合、副作用を引き起こす可能性があります。めまい、吐き気、便秘、下痢、不眠、動悸などの症状が見られます。

もし副作用の症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、クリニックにご連絡ください。

服用できない場合もある

ダイエット内服薬は誰でも服用できるわけではありません。以下の方は服用できないので、ご注意ください。

・18歳未満の方
・精神安定剤を服用されている方
・利尿剤を使用している方

また、他にも持病や通院歴、服薬歴によってはダイエット内服薬を服用できない場合があるので、ご相談ください。

当院で取り扱っているのは下記の4種類です。

当院では「リベルサス」「サクセンダ」「サノレックス」「カナグル」の4種類のダイエット内服薬を取り扱っております。

リベルサス

リベルサスは2020年に日本で承認を取得したダイエット内服薬です。2021年1月に販売が開始され、食欲抑制やダイエット効果が期待できる薬として処方されています。
リベルサスは痩せるホルモンと呼ばれているGLP-1受容体作動薬の経口薬で、「セマグルチド」という有効成分が配合されています。インスリンの分泌を促進する効果が期待でき、食後の血糖値の急上昇を抑えてくれます。
糖尿病の治療薬としても使用されています。
リベルサスには3mg・7mg・14mgの3つの種類があります。通常の場合ですと、まずは3mgから試していただき、効果が得られなかった場合に徐々に増やしていく形となります。
なぜ徐々に段階をつけて処方しなければいけないのかと言うと、人によっては服用し始めた際に重篤な副作用が起きることがあるからです。安全に薬を服用してもらうためにも、少ない量から4週間服用を始めていただいています。
リベルサスの効果が実感できる期間としては、個人差はありますが約3ヶ月です。服用してから3ヶ月程度経過すると徐々に効果が現れ、体重が減っていくとされています。
服用してすぐに効果が現れるわけではないので、根気強く飲み続けることが大切です。
リベルサスの正しい服用方法は1日1回、起床時に空腹の状態でコップ半分の水と飲むことです。お茶やコーヒーなど、水以外で服用するのはやめてください。
服用する前に食事を食べたり、水以外の飲み物を飲んだりした場合は、効果が現れない場合がありますので、そのような時は服用を避けてください。次の日の朝に回しましょう。

サクセンダ

サクセンダは肥満性に対して開発された薬です。ダイエット薬としてFDAの承認を得ており、リベルサスとは異なり注射タイプの薬となっています。
配合されている有効成分は「リラグルチド」です。注射タイプも経口薬タイプも期待できる効果にあまり変わりはありません。
サクセンダは直接脳に働きかけて、食欲を抑えたり、満腹感を得やすくしたり、脂肪燃焼を促したりなどの効果が期待できます。経口タイプと作用はほぼ変わらないのですが、注射タイプの方が直接血管に取り込まれるため、100%成分を吸収させやすいのが特徴です。
サクセンダの投与時間は決まっていません。しかし、毎日同じ時間帯に投与することで、GLP-1の濃度を一定に保ちやすく、効果が現れやすくなります。そのため、毎日同じ時間帯に投与することを推奨しております。
また、自分で注射するのですが、不安な方は医師・看護師が指導しますのでご安心ください。
最初の1週間は0.6mgを投与していただきます。効果が実感できなかった場合は、次の週から1.2mgと徐々に量を増やしていきます。
サクセンダの投与量は決まっており、中途半端な容量を使用すると効果が現れにくくなるのでご注意ください。最大投与量は3.0mgです。投与量に関しては医師と相談しながら決めていくことが大切です。
投与中に著しく体重が減少した場合や副作用が出た場合は、投与をストップさせる可能性もあります。
なお、未使用のサクセンダは冷蔵庫で保管してください。

サノレックス

サノレックスは国内で厚生労働省の認可を受けている食欲抑制剤のことです。「マジンドール」という有効成分が、脳の視床下部に直接働きかけ、食欲を抑えてくれます。
食欲をコントロールできない方でも、無理なく食欲が抑えられるため、少量の食事でも満足感が得られます。カロリーの摂取量も自然に少なくなるため、体重の減少効果が期待できるでしょう。
サノレックスは成人の場合、1錠0.5mgを1日1回昼食前に水またはぬるま湯で飲んでいただきます。最大服用量は1.5mgです。服用期間は3ヶ月が限度で、できる限り少量で服用することが大切です。
サノレックスには向精神作用があるため、長期間服用し続けると副作用が現れる可能性が高くなります。
1ヶ月以内に効果が現れなかった場合は、服用を中止し、別のお薬や治療方法をご提案させていただく可能性があります。

カナグル

カナグルは「SGLT2阻害薬」と言われており、摂取し過ぎた糖を尿として排泄することで、血糖を減らす薬剤です。血液中の糖は、腎臓で濾された後に尿細管から再吸収されます。その再吸収を抑えることで摂りすぎた糖を尿とともに排出するのです。
1日1回1錠を朝食前または朝食後に内服してください。服用を始めると喉が乾きやすくなることがありますが、体内の水分が糖と一緒に排出されている証拠です。